第１０５話　クリスマスイブの夜

急にとても寒くなって、気がつけばネコたち3匹みな私の布団の上にいる事も多くなった。
私もネコの真似をして布団にゴロゴロする時間が増えた。
クリスマスの日もネコたちとゴロゴロして、3時頃に買い物に出かけた。

クリスマスイブのことはすっかり忘れて。

スーパーに行くと、やけに鶏の骨付き肉が売ってるなーくらいにしか思わず。
ケーキを買うとか、思いつきもせず。
いちご大福を買って帰った。

帰るとネコたちの大運動会。
走りまわり、とびまわり。
チビネコは破壊工作に勤しんでいた。

あまりの大騒ぎに途方にくれて。
クリスマスイブのことなんか、すっかり思いつかなかった。

それというのも、まだクリスマスがこない気になっていた。

そして、夕ご飯の頃、ふと気づいた。

「今日、クリスマスイブ？何も用意してない！」
でも、それすら夕飯の準備ですぐに忘れた。

ネコのあなたは、私の布団の上で丸くなってるし、オオネコはトースターに乗り、いつものように私を見ているし、チビネコは鳥のオモチャでいつものように遊んでいる。
それを見て、ぼんやり思う。

「ステキなクリスマスイブだ」
ネコたちを見てるとそう思う。

暖かい部屋にみなでいる幸せ。

みなさまもステキな年越しを。