著者:くろけん&maoi
定価:1.365円
出版社:TOKIMEKIパブリッシング
溢れる涙がとまらない、奇跡の一冊
猫を飼い始めた当初、介護が必要な日が来るなんて思ってもいなかった。しかし年月を経てその日は確実にやってくる......。
この1年で我が家の猫は2匹とも天に召されてしまいました。高齢ということもあったのですが、最期は大病を患い、介護のすえ天国に。トイレでおしっこが出来なくなったことでオムツをつけ、病院に頻繁に通って点滴を受け、時には入院し。苦しい思いをたくさんさせてしまったかもしれません。「やれるだけのことはやった」なんて飼い主のエゴかもしれないけれど、それでもあの貴重な介護の日々は忘れられない宝物となりました。
この本の主人公チョキは、病気により目が見えなくなってしまった全盲の猫。深いエメラルドグリーンの丸い目のなんと可愛いことか。全身で空の青さを、葉っぱの緑を、心地よい風を感じているチョキの姿。力強く歩みはじめるその一歩に生き物の尊さを感じ、涙が溢れてきます。
そしてページの後半には、命が散ってゆく最期の一瞬であろう写真が。思わず自分の猫たちの姿を重ねてしまい、胸がしめつけられました。さらにページをめくると、チョキの後ろ姿とともに「いってらっしゃい」の文字が。あぁ、うちの猫たちもチョキと同じ天国にいったんだな......今頃になって愛猫の死をリアルに実感し号泣。
動物と暮らしていると必ず訪れる、介護とその先の死。この本は、その深く悲しい壁に真正面から向き合い、それでも動物と共に生きていくことのすばらしさを教えてくれました。この本に出会って、素直に心から言える......やっぱり、猫っていいですね。
アマゾンはこちら。
(auスマートパス会員の皆様へ。上記はスマートパス外へのリンクとなります)
(竹田)
コメント