『犬を飼うと12の短編』

著者:谷口ジロー
定価:1.333円
出版社:小学館


谷口ジローのもうひとつの名作!?


 子供のいない中年夫婦の愛犬タムタムとの暮らしを描いた『犬を飼う』。谷口作品の中でも名作の呼び声高い作品です。

 そして、この中年夫婦の物語には続きがありました。それが『そして...猫を飼う』『庭のながめ』『三人の日々』の3部作。

 タムタムを亡くした夫婦は、もう動物は飼わないと決めるのですが、やむにやまれぬ事情で一匹の猫を飼うことに。犬と違う猫の習性にとまどいながらも、その距離を縮めていく夫婦と猫。このへんの描写は、愛猫家なら微笑ましく読めるでしょう。そして、この飼い始めた猫が妊娠していたことが発覚します。夫婦は驚き、とまどいつつも、猫の出産を喜び、里親探しに奔走する頃には、立派な愛猫家になっています。

 日常の些細な出来事を丁寧に描かせたら、谷口ジローは本当にうまいですね。夜、寝る前に1篇づつ読みたい短編集です。

 
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